東福寺は、臨済宗東福寺派の本山で京都五山のひとつに数えられる寺院で、聖一国師を開山として、摂政藤原(九條)道長が九條家の菩提寺として1236年より19年の歳月を掛けて造営しました。
本坊のお庭は「八相の庭」と呼ばれます。方丈を中心とした4庭に配された8つのモチーフに対し、八相成道に因んでこのような命名がなされたそうです。
方丈南庭
南庭には蓬莱神仙思想に基づく4つの仙島を表現した石組が力強く配置されています。その西側には五山になぞらえた丸い築山が続いており、形の対称性が面白いです。西側の井田市松や東側の北斗七星の庭も現代的でコンセプチュアルな構成となっています。
小市松の北庭
市松模様の敷石はもとは恩賜門に使われていたものです。ウマスギゴケの緑色との対比が気持よく、鮮やかな庭の印象を引き立てます。背後の丸く刈り込まれた皐月とも相性が良いです。このお庭は方丈の影が強く出ない時間帯に見ると綺麗かと思います。
その他の見どころ
- 通天橋から望む紅葉
- 吟遊庵方丈は現存最古の方丈建築
- 深夜の送り鐘
- 東福寺三名橋