圓光寺は、京都市左京区にある臨済宗南禅寺派の寺院です。もともと徳川家康が国内教学を図るために、下野足利学校弟九代学頭・三要元佶(閑室)禅師を招き、伏見に圓光寺を建立し学校としましたのがはじまりです。
圓光寺学校が開かれると、僧俗を問わず入学を許可。その後、圓光寺は相国寺山内に移り、さらに1667年現在の地一乗寺小谷町に移転しました。
圓光寺は全体的に上品な印象の境内となっていて、おもな2つの庭園「十牛之庭」「奔龍庭」に加え、洛北最古といわれる池「栖龍池」があります。洛北の地にあって静けさ漂い、四季の変化が豊かなお庭です。
十牛之庭
十牛之庭は、牛を追う牧童の様子が描かれた「十牛図」を題材にして作庭された池泉回遊式庭園です。新緑の時期には眩い緑と生命の躍動感を感じ、秋には紅葉の鮮やかな風情を楽しめる贅沢な空間です。注目すべきは書院正面に置かれた大きくどっしりとした石。まさに牛の姿のようでもあり、石肌のテクスチャからもなんとも言えない魅力を感じます。手前から奥への奥行き感と上方から差し込む光との共演によって、雄大で清々しい味わいを覚えます。
奔龍庭
奔龍庭は、平成の枯山水として伝統的な庭園とはひと味違った構成の庭園です。渦を蒔くように敷かれた白砂は雲海を表し、石組みは天空を自在に奔る龍を示しているといいます。見方によってはやや説明的に見える庭園ですが、一歩足を踏み入れ様々な角度から眺めると、風景の移り変わりと遠近感が楽しみを与えてくれるように感じました。
その他の見どころ
- 座禅会
- 孔子家語・木活字