曼殊院門跡:名勝庭園

通年公開

Manshu-in

枯山水庭園

曼殊院門跡は、一乗寺より西の比叡山南西麓に位置する門跡寺院で、京都の五ヶ室のひとつです(その他の門跡寺院として妙法院門跡・三千院門跡・青蓮院門跡・毘沙門堂門跡があります)。

もともと比叡山頂の西塔北谷に東尾坊(とうびぼう)として、天台宗の開祖である最澄(伝教大師)により8世紀に創建されたのが始まりです。その後1656年、良尚法親王の時、御所の北より現在の地に移されました。

曼殊院の庭園は、門跡寺院の庭園らしい風格をそなえ、禅的な感性と王朝風の感性とが良く調和した贅沢な枯山水庭園です。親王の見識と創意が入っているといいます。

名勝庭園

曼殊院の枯山水庭園は、2つの書院(大書院と小書院)の南側に広がっていますが、一番目を引くのが庭園中央に位置する亀島です。亀島の中央には迫力のある樹齢400年の五葉松が植えられており、その根本には曼殊院型燈籠(クルス燈籠とも呼ばれます)と呼ばれるキリシタン燈籠が設置されています。奥には5つの燈籠が据えられています。

庭園左前方(南東側の奥)には滝石組が組まれ、水分石を経て流れる水の流れが庭園全体の白砂で表現されています。

右手前方にある5月初旬の霧島ツツジをはじめ、梅や椿、桜なども楽しめます。秋の紅葉では、庭園が一層華やかに色づきます。