龍安寺は、藤原家の流れをくむ徳大寺家の山荘を応仁の乱の東軍総帥でもあった細川勝元が譲り受け、妙心寺住時であった義天玄詔禅師を迎えて1450年に創建されました。幾度もの火災にみまわれ、現在の方丈は西源院の方丈を移築したものになっています。
全部で15個の石を5個、2個、3個、2個,3個の5つのブロックとして配置してあります。大海に浮かぶ島々の様子であるとか、虎の子渡しの庭であるとか、様々な解釈があるようですが、禅のお庭ですし、方丈南側の広縁に腰掛け、先入観を捨て、感じたままにお庭の美しさを味わっていただければと思います。お気に入りの石を見つけてみてください。
各ブロックの石組と油土塀
右側の石は強さを感じます。左側の石の寄り添い方が愛らしいです。
ゆったりと構えている風な姿が落ち着きます。
こちらはなんだか可愛いですね。3つの石のリズムが心地よいです。手前の石はやや色味が違うように見えます。
この2つの石は距離感が絶妙です。そして、丸みのある石と四角く切り立った石とのバランス感がなんともいえません。
コントラストが面白いと思います。
各写真の背景に写り込んでいる壁は、油土塀という菜種油を混ぜてつくった土塀だそうで、橙色から茶色、黒色への変化が味わい深いものとなっています。壁に注目して見てみると少々荒々しさも感じますが、これが意外と白砂のシンプルな色彩とマッチしていて、実に不思議であり、また巧妙なつくりです。